Borland C++ Compiler 5.5をインストールする

さて、2005/5/9の講義中で説明を行ったBorland C++ Compiler 5.5のインストール方法について補足説明をしておきます。ちなみに下記の例はWindowsXPによるものですが、Windows2000にインストールする場合は基本的に同じです。またWindows98/Meにインストールする場合、環境変数の設定方法が異なります。こちらに関しては「3.環境変数の設定」にて別途説明をしています。

なお、講義ではBorlandのインストール方法を主として説明しましたが、それはCygwinに関しては既に昨年度のTAの方が作成した詳細な解説サイトが存在しているためです。ですから、必ずBorlandをインストールしなければならないという訳ではありません。CygwinにしろBorlandにしろ自分にとって使いやすいと思う環境を構築してくだされば結構です。

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目次

1.インストーラーをダウンロードする

さて、まずはBorland社のWebサイト(http://www.borland.co.jp/cppbuilder/freecompiler/)からインストーラー(インストールを行うソフトウェア)をダウンロードします。最初にボーランドMyPageにおいてユーザー登録を行うと、登録したメールアドレス宛にダウンロード元のURLが記載されたメールが届くので、そのメールからクリックしてダウンロードを行います。ファイルサイズは8MBを超えるので、もしADSL等のブロードバンド環境下に無い場合は、ダウンロードに多大な時間がかかってしまいます。そのような人は雑誌の付録に同じインストーラーがついていることがあるらしいので、個別に相談して頂ければアドバイス致します。ダウンロードしたファイルの保存先はどこでも結構です。インストール後は不必要となるので消してしまっても別に構いません。

2.インストール

それでは、いよいよインストールです。先程ダウンロードしたファイル freecommandlinetools2.exe(2005/5/9現在はこのファイル名ですが、今後変更される可能性もあります。)を実行しましょう。保存したフォルダを開いて、ダブルクリックします。

そうすると下図のような警告文がでますが、気にせずに実行します。

すると、ライセンスに関する同意書が表示されますので、「同意する」をクリックして先に進みます。




今度はインストール先のフォルダを訪ねられます。デフォルトでは下図のように"C:\borland\bcc55"ですので、特に差し支えなければこのままで完了をクリックしてください。

フォルダの作成を訪ねられるので、「はい」をクリック。

あとは、自動的に必要なファイルを解凍していってくれます。

一連の作業が終わると以下のメッセージがでてくるので、「OK」をクリックして終了。

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3.環境変数の設定

さて、ファイルの展開はこれで終了しましたが、まだインストール作業は終了していません。ここからは手作業で幾つかややこしい設定をしなければなりません。それに先だってインストール先のフォルダを見てみましょう。(デフォルトでは"C:\borland\bcc55"でした。)インストール先にある各フォルダについてですが、\Binにはコンパイラを含む各種実行ファイルが入っています。\Examplesには様々なサンプルプログラムのソースファイルが入っていますが、全てC++で書かれています。\Helpには日本語のヘルプファイルが入っているので、コンパイラの使い方やオプションで分からないことがあったら参照してみてください。\Includeにはヘッダファイルが入っており、\Libにはライブラリが入っています。(ヘッダファイルやライブラリに関してはまだ知らない方もおられると思いますが、まだ今の段階で理解する必要はありません。)

さらに、このフォルダにはreadmeファイルがありますので開いて読んでみましょう。その様子が下図です。 ファイルの中程にインストールに関する説明の部分があります。現在は1まで終了した状態ですので、続いて反転させてある2の行程を行わなければなりません。

まず、aの部分に「パスに"c:\Borland\Bcc55\bin"を追加する」とありますが、これは環境変数「PATH」に"c:\Borland\Bcc55\bin"を追加しろということです。ここで環境変数とは何であるかはおいておいて、とりあえずその設定をしてみましょう。まず下図のようにスタートからコントロールパネルを選びます。ちなみに図はWindows XPによるものですが、Windows 2000でもスタート>設定>コントロールパネルでいけます。ただ、Windows 98/Meではautoexec.batを編集しなければなりません。その方法についてはこちらから。

さて、コントロールパネルですがWindowsXPのデフォルトでは下のような表示になっています。これでは分かりにくいので、左にある「クラシック表示に切り替える」という部分をクリックして表示を切り替えます。

表示を切り替えるとそこに「システム」という項目があるのでこれをダブルクリックします。ちなみに表示をクラシック表示に切り替えなくても「パフォーマンスとメンテナンス」の欄から「システム」は選択できます。

さて、「システム」をダブルクリックするとシステムのプロパティが表示されます。そこでタブの「詳細設定」を選択すると、下部に「環境変数」という項目があるので、そこをクリックします。

すると、環境変数を設定するWindowが立ち上がります。ここで注目して頂きたいのは、「NOBI(ユーザー名です)のユーザー環境変数」と「システム環境変数」と二つの設定項目があるということです。これは前者が現在のユーザーのみに適用される設定項目、後者が全ユーザーに適用される設定項目ということです。もし、現在ログインしているユーザーが管理者権限をもっていない制限ユーザーであるならば、下図のように、システムの環境変数に関する部分は灰色になって選択できないようになっています。もし、皆さんが管理者権限をもっているならば、システム環境変数の中から「Path」を選択して、「編集」から追加作業を行ってください。また、制限ユーザーである場合はユーザー環境変数で「新規」をクリックして新しく「PATH」という環境変数を作成してください。

下図は新規に環境変数を設定する際のものです。既存の環境変数を編集する場合は、セミコロンで区切りを入れた";C:\Borland\Bcc55\bin"を後ろに追加します。(もしインストールの段階でデフォルトのフォルダではなく別のフォルダにインストールしている人は、それに合わせてこの内容も変えなくてはなりませんので注意してください。)作成もしくは編集が終わったら「OK」を押していき、システムのプロパティを終了させます。ちなみにシステムの環境変数を設定した場合は、それを反映させるために再起動が必要です。

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4.bcc32.cfg、ilink32.cfgファイルの作成

さて、次は行程b、cに移ります。C:\Borland\Bcc55\binにbcc32.cfgおよびilink32.cfgファイルを作成します。これはコンパイラの設定を行うファイルで必ず作成する必要があります。まず、C:\Borland\Bcc55\binに移動して右クリックから新規作成>テキスト文書を選択します。

次にこの新規テキスト文書を開いて、readme.txtにあったように、以下のような2行を記述をします。当然readmeファイルからコピーペーストでも構いません。

そして、「ファイル」から「名前を付けて保存」を選択します。

このときファイルの種類を「すべてのファイル」にして、ファイル名をbcc32.cfgとし保存をクリックします。

まったく同様の手順でilink32.cfgも作成します。readmeファイルの内容を記述して、、、


今度はファイル名をilink32.cfgにします。くれぐれも「ファイルの種類」をすべてのファイルにすることを忘れないでください。そうしないと拡張子の変更ができません。

下図は一連の作業を終えたところです。しっかりと二つのファイルができあがっているのが分かります。作業後は「新規テキストファイル」は不要ですので、削除してください。これで一連の作業は終了です。

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5.コンパイルしてみる

さて、それではちゃんとインストールできているかのテストも含め、実際にコンパイルしてみましょう。まず、ソースファイルを作成、編集する作業領域として新しいフォルダを作りましょう。ここでは、C:\Borlandの下に\Workというフォルダを作成しました。ただ、これはあくまで一例ですので皆さんが作業しやすい(整理しやすい)ように好きなところに作成して頂いてかまいません。
 フォルダを作成したら、そこにテスト用のソースファイルhello.cをダウンロードして保存しておきます。(
こちらよりダウンロードできます。)

それでは、コンパイルするために「コマンドプロンプト」を立ち上げましょう。これは「スタート」>「(すべての)プログラム」>「アクセサリ」から起動させることができます。もしくは、「スタート」>「ファイル名を指定して実行」から「cmd」と打ち込んで直接起動させることもできます。起動させたところが下図です。コマンドプロンプトでは、通常のウィンド操作とは若干ことなり、「カレントディレクトリ」という概念があります。簡単に言えば、「自分は現在〜のフォルダにいる」ということで、下図ではカレントディレクトリはC:\Documents and Settings\NOBIです。(ディレクトリという言葉を知らない人は、フォルダと読み替えて頂ければ結構です。)

コンパイルをするために、コンパイルしたいソースファイルがあるディレクトリまで移動しましょう。そこで下図のように「cd \borland\work」と打ち込んでenterキーを押します。この「cd」とはChange Directryの略でカレントディレクトリを移動するためのコマンドです。このようにコマンドプロンプトでは、これまでクリック一つで行っていたことをひとつひとつコマンドで指示してやらなければなりません。cd以外にどのようなコマンドがあるかについては、その名もコマンドプロンプトというサイトがありますのでそちらを参照してください。

さて、cdで「C:\borland\work」に移動したら、次は「dir」コマンドでカレントディレクトリの中身を見てみましょう。下図のように、hello.cがちゃんとあることが分かります。

それでは、いよいよコンパイルをしてみましょう。「bcc32 hello.c」と入力します。このbcc32というのがコンパイラであり、本体はC:\borland\bcc55\binに格納されています。先程の設定でPathを通したため、C:\borland\workに居ながらにしてbcc32を使うことが出来るのです。bcc32の詳細な書式についてはヘルプファイル等を参照していただく他に、単に「bcc32」と打ち込んで実行することで簡単なヘルプが見られます。「bcc32 <ソースファイル名>」で指定したソースファイルをコンパイルすることが出来、その結果できあがった実行ファイルは「ソースファイル名.exe」という名前で同じフォルダに保存されます。

下図がコンパイルを実行した結果です。ちゃんとコンパイルできていれば下図のようなメッセージのみで終了しますが、もしソースファイルに文法的な間違いがあるなどコンパイルに失敗したら、その部分に関するエラーメッセージが出て来ます。

コンパイル後のカレントディレクトリを見てみましょう。新たにhello.exeという実行ファイルの他にhello.obj、hello.tdsというファイルが出来ています。後者の二つに関しては現時点では特に気にする必要はありません。

それでは、コンパイルして出来上がった実行ファイルを実行してみましょう。「hello」と入力してenterキーを押します。実行ファイルに関してはその拡張子.exeは省略することが出来ます。下図のように画面に「Hello.」と出力されて終わります。極めて簡単なアプリケーションですが、これも立派なアプリケーションです。

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以上で、コンパイラのインストールから、コンパイルまでの一連作業の説明を終わります。これで、C言語を勉強する環境が整いました。今度はhello.cではなく、皆さんが自分で書いたソースファイルをコンパイルして見てください。

文責 TA 小河原
更新履歴(Ver1.1)
2005/5/11 大急ぎ作成版
2005/5/16 体裁整え版