作成者より一言(2002.11.22)

 私がホームページを初めて公開したのは確か94年だったか95年の事だったと思います。その頃はまだInternet ExplorerはおろかNetscapeも存在せず、Mosaicが標準のブラウザでMacWebやWinWebが出始めた、と言う時期ではなかったでしょうか。私は元々新しいものには飛びつく性格ですし、学生時代には自主的に冊子を作って配付するなど「情報発信」が苦にならないどころか大好きだったので、このホームページ作りには結構ハマりました。最初は誰でもやるような自己紹介のページを作って自分の論文リストなんかも作ったのですが、それだけじゃ全然面白くない。「ホームページに論文リストなんて、タダの自己満足だよ」なんて声も聞こえてきたので、どうせ自己満足なら徹底して「ジコチュー」でやろう、と96年ぐらいに最初のリニューアル。自分の乗ってきたバイクの紹介やら何やら、写真が多いだけでどうでもいい情報ばかりのホームページを作りました。まあそれでも世の中にはそう言うのが好きな人も多いものらしく、同じバイク好きからメールをもらったり相互リンクの申し出を受けたり。果てはどこか外国の人から「これこれのバイクのパーツを探しているんだけど、お前は入手法を知らないか」なんてメールを受け取ったり。それはそれで、公開して良かったと今でも思っています。

 その「趣味」の方向性でやや外向けを意識して次に作ったのは、サッカー関係のホームページです。私は福島出身なので最初に「福島FC」のサイトを、次いで広島在住だったので「サンフレッチェ広島」のサイトを作りました。当時はこれらのクラブが自前のホームページを持つ事も無かったし、またファンサイトも非常に少なかったこともあって結構ウケました。特にサンフレッチェ関係の「SANFRECCE Diary」と言う情報発信サイトは、とにかくテキスト情報に特化したこと、原則毎日更新を自分に義務づけたこともあって、今やその筋では一番有名?なサイトとなってしまいました。それが縁でサッカー関係の雑誌に依頼記事を書いたり、サンフレッチェに呼ばれて若手選手に講演するようになってしまいました。人間、何をするにしても他人がやる前にやること、そしてそれを継続することはとても大事なんですねぇ。

 ともかくその間、私が世紀をまたいで趣味の世界に没頭しているうちに時代はどんどん進みます。今や研究を進める上でネットワークは必需品。論文を探すときはまずは検索サイトに入り、論文を見つけたら図書館に行く前にオンラインジャーナルを契約しているかどうかチェック。国際会議のサーキュラーは郵便では届かずネット上で参照し、研究助成の申請用紙も財団のホームページからダウンロードです。国際会議の世話人になったらメールで知恵を出し合い、招待講演の候補者の名前が出たら現在の仕事をその人のホームページでチェックします。そう言う目で見てみると、私のホームページはあまりにも役立たずでした。もし万一どこかの研究者が「瀬戸はどんな仕事をしているのだろう」と思って探したら、何じゃこりゃと思われるのは必定です。何でも今時ホームページを持っていない人を「ホームレス」と呼ぶそうですが、その伝で言えばこれまでの私は別宅にばかり行ってばかりで本来の家庭に寄りつかない離婚寸前の夫みたいなもの。そんな訳で、広島大学在籍中の2001年に私自身の「オフィシャルホームページ」を5年ぶりにフルリニューアルし、それをそのまま京大でも使っていると言う次第です。

 最後にホームページ作りについて一言。私が秘かに尊敬する泉富士夫氏もご自身のホームページで書いてますが、資金も時間も無い中で細々と研究している大学や公的機関の研究者こそ、自分の知識や業績をホームページで公開するべきです。世間には見栄えの優れたホームページが溢れていて、素人にはできやしない、なんて思うのは完全な思い違い。むしろ開いた瞬間に絵が動き回ったり音楽が鳴ったりするページは、ロードに時間がかかってかえって鬱陶しいものです。むしろどこにもない情報を載せていること、そしてそれが日々新しくなっていくこと。そう言う「アクティブさ」は、すべての美しいデザインを凌駕します。私がシコシコとHTML文を手書きで打っていた数年前とは環境も違っていて、今ではほとんどのワープロソフトで保存形式をHTMLにするだけで、WWWで表示できるファイルができてしまいます。論文や解説を書いたら、とりあえずHTMLにしてホームページに載せてみる。そんなちょっとしたことが、将来何かにつながっていくかも知れません。

 と言うことで、このホームページは私の中の「真面目な部分」だけを出したもので実は私のコンテンツのほんの一部に過ぎません。今後は機会を見て、役に立つものも立たないものもいろいろと吐き出して行きたいと思います。今回これをご覧になった方も、ぜひまたお越しの程を。ご意見、ご鞭撻、誤りの指摘などございましたら、ぜひメールをお送り下さい。必ずお返事いたします。